Nature ハイライト

構造生物学:動いているリボソーム

Nature 466, 7304

タンパク質合成の間、転移RNA(tRNA)はリボソームのA、PおよびE部位を次々に移動していき、それとともにtRNAに結合しているアミノ酸が伸長中のペプチド鎖へと移される。tRNAの転座には大きなコンホメーションの動きが伴う。Fischerたちは、リボソームの単粒子低温電子顕微鏡像190万個を解析し、その動的変化を可視化した。リボソームの構造変化は熱的に駆動される運動、つまりブラウン運動であり、この変化によりリボソーム中の狭い経路上でtRNAの方向性のある動きが引き起こされるとFischerたちは結論している。

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