Nature ハイライト

医学:レット症候群へのGABA作動系の関与

Nature 468, 7321

レット症候群は自閉症の特徴を伴う神経発達障害であり、メチル-CpG結合タンパク質2遺伝子(MECP2)の変異によって起こる。これまで、すべての細胞、もしくは細胞種特異的にMeCP2を欠失したモデルマウスがいくつか作製されてきたが、それらにはレット症候群の徴候の一部しかみられない。今回H Zoghbiたちは、GABA作動性ニューロンで選択的にMeCP2を欠失するマウスでは、GABA作動性ニューロンの機能障害だけでなく、レット症候群の重要な徴候の多くも再現されることを報告している。今回の知見は、抑制性ニューロンの障害によってさまざまな神経精神病学的表現型が生じることを示しており、GABA作動系が治療的介入の標的として期待できることを示唆している。

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