Nature ハイライト 細胞:細胞の運命を決めるバランス関係 2010年2月4日 Nature 463, 7281 胚性幹細胞(ESC)の分化には、自己複製の抑制と特異的な分化経路の活性化の両方が必要である。細胞運命の重要な調整役として最近浮上してきたのが、マイクロRNA(miRNA)とよばれる小型の非コードRNAである。今回、let-7とよばれる大型のmiRNAファミリーが、ESCでの自己複製プログラムの抑制に関与していることが明らかになった。この自己複製の抑制は、ESCの細胞周期を調節するESC調節(ESCC)miRNAによって逆転できることから、let-7 miRNAとESCC miRNAの相互作用が、細胞の運命を決定付ける機構として働いていると考えられる。 2010年2月4日号の Nature ハイライト 細胞:細胞の運命を決めるバランス関係 細胞:抗マラリア薬の標的となるプロテアーゼ 宇宙:太陽系外惑星の大気 生物物理:接続されて光を集める 地球:サンアンドレアス断層の微動 古生態:マダガスカルへの海の旅 遺伝:肥満に導く遺伝子 生化学:薬剤結合部位を2つもつインフルエンザウイルスタンパク質 目次へ戻る