Nature ハイライト

工学:光と音を操る

Nature 462, 7269

フォトニック結晶では、材料の屈折率の空間的な周期変化を使って、光の特性が制御される。これに対して、フォノニック結晶では、制御されるのは機械的振動である。今回Eichenfieldたちは、両者の特性を兼ね備えた人工材料を組み込んだ、シリコンチップに基づくデバイスを作製している。得られた「オプトメカニカル結晶」は、フォトンとフォノンの強い結合によって、微小空間の中で光と機械的振動の両方を制御することが可能で、その結果として光–物質相互作用が増強される。オプトメカニカル結晶を用いたデバイスの応用としては、フォトニクス機器やエレクトロニクス機器における信号処理や、生体分子のような微小質量に対する高空間分解能を備えた高感度検出器が考えられる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度