Nature ハイライト

Cover Story:原子を同定する:原子力間顕微鏡で表面の個々の原子を識別

Nature 446, 7131

ダイナミックモード原子間力顕微鏡法は、原子間力顕微鏡(AFM)の振動ティップと試料表面の間の相互作用力の検出によっているが、絶縁体、半導体および金属表面について真の原子分解能を実現できる程度にまで高性能化されてきた。今週号では、この技術を多元素系の個々の原子の化学識別に使うという画期的成果が報告されている。今回の方法では、対象原子とAFMティップの間の短距離化学結合力が正確に定量化されており、低温環境と室温環境のいずれにも適したロバストで汎用性のある認識手段となっている。表紙は、シリコン(111)基板上のシリコン(赤)、スズ(青)、鉛原子(緑)を均等な割合で含む表面合金のトポグラフィック画像である。この原子識別方法は、触媒反応、材料科学、半導体技術など、さまざまな研究分野に直接関連するものである。[Letter p. 64, News and Views p.34, www.nature.com/podcast]

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