Nature ハイライト
計量学:229Th原子核で初の原子核時計を実現
Nature 658, 8137
T. Schumm TU Wien
今回、トリウム229(229Th)同位体に基づく初の原子核時計の実現が、2報の論文で報告されている。いずれも、マイクログラム量の229Thをドープした結晶に真空紫外(VUV)レーザーを照射することで原子核時計が実現されているが、2つの研究では使用するレーザーの構成が異なる。この結晶は、229Thの核励起に対応する特定の周波数のレーザー光(波長148 nm)を吸収することから、試料の吸収のモニタリングが、レーザーの周波数を一定の基準周波数に合わせ、時を刻む手段となる。L Toscani De Colらはさらに、この時計を用いて精密物理実験を実施し、約1日間の測定では核遷移エネルギーの有意なドリフトは認められないことを示している。
2026年10月22日号の Nature ハイライト
計量学:229Th原子核で初の原子核時計を実現
メタマテリアル:メタマテリアルにおける波の時間結晶化
機械学習:バイト単位の符号化が開く言語モデルの可能性
材料科学:明瞭な延性–脆性遷移を示さない合金
ナノ流体工学:極端な閉じ込め条件下における水の水素結合
化学:Rh3+による高選択的・高効率のヒドロホルミル化
気候科学:南半球と北半球のモンスーン変動の同期
気候科学:数週間先の予測精度を高める確率的バイアス補正
神経変性:ヒト由来タウの構造を受け継ぐマウスのタウ繊維
神経回路:覚醒と睡眠欲求をつなぐニューロン集団
微生物学:RSウイルスFタンパク質の変異と抗体中和の関係性
微生物学:太古からヒトと共存してきた腸内微生物種
免疫学:炎症時に機能的なタンパク質をコードする融合転写物が形成される
神経免疫学:硬膜転移では破骨細胞が免疫抑制性の環境を作り出す
細胞生物学:細胞小器官の動態とフェロトーシスを結ぶ分子機構
細胞生物学:新発見の酵素がアーキア細胞壁の化学構造を解き明かす
分子生物学:コヒーシンが、ストレスに曝された複製フォークを再編成してゲノムを守る
計算生物学:薬剤応答を予測し創薬を支える仮想細胞モデル
生化学:NMRピークの欠落からタンパク質の動態を学ぶAI

