Nature ハイライト
Cover Story:ヒトはこうして歩き始めた:調節性DNAから、ヒトの二足歩行を後押しした進化の駆動要因が明らかに
Nature 658, 8136
ヒトと他の類人猿の根本的な違いの一部は、骨格にある。ヒトの骨格を形作った進化的変化は、2本の脚で直立歩行することや、より大きな脳を収容できる頭蓋の大型化など、重要な適応への道を開いた。しかし、ヒトの形態を生み出した遺伝的変化は、その大部分が分かっていない。今週号では、D Gokhmanと井上詞貴(京都大学)たちが、ヒト骨格の進化を駆動するのに寄与した遺伝子発現調節の変化をマッピングすることで、その解明に取り組んでいる。研究チームは、軟骨細胞を用いて、ヒト特異的な遺伝子発現調節の変化と、それらを駆動する遺伝的配列変異について、ゲノム全体を網羅するアトラスを作成した。著者たちはまた、二足歩行するヒトの骨格に伴う代償も明らかにしている。すなわち、ヒトではグリコサミノグリカンの生合成が顕著に減少していることが見いだされ、この知見は、ヒトが変性性骨格疾患に非常にかかりやすい理由の説明に役立つ可能性がある。
2026年10月15日号の Nature ハイライト
材料科学:7 eVのバンドギャップを持つ半導体材料
ペロブスカイトLED:添加剤の隠れた反応が導く発光効率の向上
電池:電池電解質中の多リチウムイオン錯体を確認
環境化学:水中で活性を示すマイクロプラスチック
物理化学:アゾベンゼンの光異性化の原子運動をマッピング
有機化学:β-ヒドロキシ酸の脱炭酸的1炭素ホモログ化
環境科学:人工衛星のメタン検出性能の単盲検試験による評価
微生物生態学:海洋微生物は協力してフコイダンを分解する
進化学:アーケオプテリクスと同時代に生きた飛べない鳥
遺伝学:家族ベースの大規模な遺伝学的データの利点
神経幹細胞:皮質ニューロンの多様性を支えるニッチ信号
神経科学:アルツハイマー病の初期病態とErbb4異常発現
神経科学:成体海馬の可塑性回復で記憶と回路を改善
医学研究:感染症流行時のゲノム解析を迅速かつ容易に
微生物学:抗生物質と糖類が腸マイクロバイオームに及ぼす影響
神経免疫学:ニューロンの細胞内補体H因子に神経保護作用
分子生物学:ヒト皮質のグリア細胞タイプの3Dエピゲノム
生物工学:ゲノム編集成分を細胞へ運ぶAI設計の輸送体
生物工学:自身のRNAを翻訳するリボソーム

