Nature ハイライト

Cover Story:ヒトはこうして歩き始めた:調節性DNAから、ヒトの二足歩行を後押しした進化の駆動要因が明らかに

Nature 658, 8136

ヒトと他の類人猿の根本的な違いの一部は、骨格にある。ヒトの骨格を形作った進化的変化は、2本の脚で直立歩行することや、より大きな脳を収容できる頭蓋の大型化など、重要な適応への道を開いた。しかし、ヒトの形態を生み出した遺伝的変化は、その大部分が分かっていない。今週号では、D Gokhmanと井上詞貴(京都大学)たちが、ヒト骨格の進化を駆動するのに寄与した遺伝子発現調節の変化をマッピングすることで、その解明に取り組んでいる。研究チームは、軟骨細胞を用いて、ヒト特異的な遺伝子発現調節の変化と、それらを駆動する遺伝的配列変異について、ゲノム全体を網羅するアトラスを作成した。著者たちはまた、二足歩行するヒトの骨格に伴う代償も明らかにしている。すなわち、ヒトではグリコサミノグリカンの生合成が顕著に減少していることが見いだされ、この知見は、ヒトが変性性骨格疾患に非常にかかりやすい理由の説明に役立つ可能性がある。

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