Nature ハイライト
Cover Story:化学顕微鏡法:化学反応による発光が細胞の超解像撮像を可能に
Nature 657, 8130
蛍光顕微鏡法により、生細胞内の分子過程を高解像度で撮像できるようになったが、外部光源を必要とすることが問題となる場合がある。これに代わるのが、化学反応によって生じる発光を使い、外部光源を不要にする方法である。しかしこの手法には、分解能が限られるという問題がある。今週号でJ Fengたちは、生細胞を、三次元(3D)で、レーザーを用いず、高感度かつ長時間にわたって撮像できる、化学反応に基づく超解像撮像の枠組みによって、この問題に取り組んでいる。著者たちは、電気化学発光、化学発光、生物発光を用いる系でこの手法を検証し、そのいずれでも、従来可能であったものよりはるかに高い分解能の画像を得ることに成功した。表紙の画像はその1例で、暗所における3D微小管ネットワークの化学発光撮像に、この枠組みを適用して得られたものである。
2026年9月3日号の Nature ハイライト
素粒子物理学:CKM行列の高精度測定
量子シミュレーション:共形場理論をシミュレートする中性原子アレイ
物性物理学:原子カラムが作る電子の二重スリット
人工知能:自動運転の判断を説明できる人工知能
ペロブスカイト太陽電池:ルイス塩基の硬さ調整で得られる均一なペロブスカイト膜
有機化学:原子置換によるイソオキサゾールからピロールへの変換
有機化学:光酵素による不斉ラジカル–ラジカルクロスカップリング
地球化学:天然の玄武岩系からのアルカリ度の輸送の減衰
環境社会科学:食料システムの変革が農業を再編
生物多様性:熱帯高木における通水形質の種内変動
遺伝学:ENCODE4によるエンハンサー機能の百科事典
神経変性:集団を超えてアルツハイマー病に共通する細胞タイプのシグネチャー
神経科学:ハエ神経索の作り方
細胞生物学:細胞体の振動がニューロンの極性化に重要な役目を果たす
微生物学:細菌のCRISPR–Casによる自然免疫抗ファージ防御系の制御
腫瘍学:動物で4例目となる伝播性がん
遺伝学:ヒトの332の転写因子の結合地図
生物工学:大きなDNA断片を用いた効率的かつ精密なDNA編集法
生化学:有効性の高い低毒性ポリエン抗真菌薬を簡単に生産する方法

