Nature ハイライト

Cover Story:太古の姿:硬骨魚類の起源のスナップショットとなる初期の化石

Nature 651, 8104

前期シルル紀の硬骨魚類<i>Eosteus chongqingensis</i>の想像図。
前期シルル紀の硬骨魚類Eosteus chongqingensisの想像図。 | 拡大する

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硬骨魚類(四肢類を含む)は全脊椎動物種の約98%を占めるが、その進化の初期段階についてはよく分かっていない。根本的な問題は、約4億1900万年前から始まるデボン紀以前の標本の化石記録が断片的であることだ。今週号では2報の論文で、M Zhuたちがその空白を埋める手掛かりを示している。1報目の論文では、シルル紀の前期(約4億3600万年前)にさかのぼる小型の硬骨魚類のほぼ完全な骨格が明らかにされており、これによって最古の硬骨魚類の記録が更新された。Eosteus chongqingensisと命名された全長3 cmのこの魚類は、硬骨魚類進化の極めて初期の段階に位置付けられる特徴を示している。2報目の論文では、デボン紀以前の脊椎動物として既知最大の種であるMegamastax amblyodusという魚類の新たな化石標本が明らかにされている。約4億2300万年前のものと年代付けられた新たな標本によって、断片的であった全体像に歯と顎を備えた頭骨全体が加わり、これにより硬骨魚類の形質の起源に新たな知見がもたらされた。表紙は、EosteusMegamastaxの口の中に入り込む様子を、デジタルモデルで描いたものである。

2026年3月5日号の Nature ハイライト

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