Nature ハイライト
Cover Story:太古の姿:硬骨魚類の起源のスナップショットとなる初期の化石
Nature 651, 8104
NICE PaleoVislab, IVPP
硬骨魚類(四肢類を含む)は全脊椎動物種の約98%を占めるが、その進化の初期段階についてはよく分かっていない。根本的な問題は、約4億1900万年前から始まるデボン紀以前の標本の化石記録が断片的であることだ。今週号では2報の論文で、M Zhuたちがその空白を埋める手掛かりを示している。1報目の論文では、シルル紀の前期(約4億3600万年前)にさかのぼる小型の硬骨魚類のほぼ完全な骨格が明らかにされており、これによって最古の硬骨魚類の記録が更新された。Eosteus chongqingensisと命名された全長3 cmのこの魚類は、硬骨魚類進化の極めて初期の段階に位置付けられる特徴を示している。2報目の論文では、デボン紀以前の脊椎動物として既知最大の種であるMegamastax amblyodusという魚類の新たな化石標本が明らかにされている。約4億2300万年前のものと年代付けられた新たな標本によって、断片的であった全体像に歯と顎を備えた頭骨全体が加わり、これにより硬骨魚類の形質の起源に新たな知見がもたらされた。表紙は、EosteusがMegamastaxの口の中に入り込む様子を、デジタルモデルで描いたものである。
2026年3月5日号の Nature ハイライト
極低温分子:直線分子における長寿命のパリティ二重項状態
量子磁性:金属双極子磁性体の磁気熱量効果とスピン超固体状態
量子通信:大規模量子通信ネットワーク用の集積フォトニクス
LED:非常に効率の高いペロブスカイト発光ダイオード
ナノ粒子合成:ペロブスカイトナノ結晶のコールドインジェクション合成
ケモインフォマティクス:化学合成のためのAI支援ツール
地球科学:土壌水分とウインドシアによって起こるサハラ以南アフリカの強い暴風雨
発生生物学:哺乳類の表皮突起の発生機構
遺伝学:異数性のリスクに影響を及ぼす減数分裂関連遺伝子の特定
神経科学:脳内の神経表現の幾何学的構造が行動を決める
神経変性:腸管筋層マクロファージによるPD病変の伝播
ウイルス学:アフリカにおけるMPXV種間伝播の直接の証拠
微生物学:保育園における乳児間の腸内細菌伝播
腫瘍免疫学:腸内細菌がICB療法の有効性を高める仕組み
生物工学:メタボローム研究のための化学言語モデル
がん:高い可塑性が見られるがん細胞が担う多様な役割
タンパク質設計:GPCRのアロステリック調節因子の新規設計に深層学習が威力を発揮
構造生物学:ヒト胆汁酸輸送体OSTα/OSTβの構造と作用機構

