Nature ハイライト
素粒子物理学:全チャームテトラクォークの量子数の決定
Nature 648, 8092
今回、大型ハドロン衝突型加速器(LHC)のCMSコラボレーションが、全チャームテトラクォークの電荷、パリティ、スピンを測定したことを報告している。全チャームテトラクォークは陽子–陽子衝突で生成されるエキゾチックで短寿命の粒子であり、全てのハドロン(クォークからなる粒子)は3つまたは2つのクォークや反クォークからなる、という標準的な理解には従わない。今回の量子数決定で、これらの粒子の構造の詳細について可能な模型が明確に排除されるわけではないが、得られた測定結果はそれらの理解を深める助けとなる。
2025年12月4日号の Nature ハイライト
天文学:衛星コンステレーションが宇宙望遠鏡に及ぼす脅威
素粒子物理学:全チャームテトラクォークの量子数の決定
素粒子物理学:短基線ニュートリノビームによるステライルニュートリノ探索
素粒子物理学:トリチウム原子のβ崩壊によるステライルニュートリノ探索
応用光学:AIを用いた眼鏡不要の広視野角3Dディスプレイ
太陽光発電:マトリックス中に閉じ込められた正孔輸送層
進化学:指と総排泄腔の祖先的なつながり
ゲノミクス:漢民族系集団の大規模コホート
神経科学:空腹は仔に対する攻撃性を促進する
神経科学:アストロサイトは再体験記憶の安定化に働く
神経免疫学:アミロイド斑に接触したミクログリアで起こること
微生物学:病原性大腸菌のNleLによる宿主防御回避機構
免疫学:皮膚毛細血管叢の維持には常在マクロファージが必要
メタボロミクス:組織における代謝を高空間分解能でマッピング
生物工学:未成熟終止コドンの読み過ごしが遺伝病の万能薬に
腫瘍生物学:相互的パラクリン調節による膵臓がん細胞の運命決定
分子生物学:同領域中での転写と複製の衝突を感知してゲノムを救う仕組み
構造生物学:NMDA受容体のコンダクタンスレベルを制御する
薬理学:調節因子の小さな変化でGPCRのパートナーががらっと変わる

