Nature ハイライト
ニュートリノ物理学:ニュートリノ振動の共同解析
Nature 646, 8086
Super-Kamiokande collaboration
T2K実験とNOvA実験は、ニュートリノが粒子加速器から検出器まで数百キロメートルの距離を進む際にフレーバーが変わる現象(いわゆるニュートリノ振動)を測定している。T2K実験は日本、NOvA実験は米国でそれぞれ実施されているが、今回、これら2つの実験の長年の観測で集められた全データが初めて統合され、ニュートリノと反ニュートリノ間の振動差を支配するパラメーターの最も精密な推定値が得られたことが報告されている。電荷・パリティ(CP)対称性の破れは、まだ決定的には観測されていないが、確認されれば、宇宙の物質と反物質の非対称性を理解する手助けになるだろう。
2025年10月23日号の Nature ハイライト
量子物理学:エンタングルメントは量子重力の証拠にあらず
ニュートリノ物理学:ニュートリノ振動の共同解析
量子物理学:最適化問題の効率的解決に向けて
磁性:金属p波磁性体の実験的実現
電池:クライオXPSで固体電解質界面相を探る
気候科学:過去4000年のどの世紀よりも大きかった最近の全球海水準上昇
生物物理学:最新技術で捉えられた深海のタコの自然なロコモーション
神経科学:不利な環境から逃れるための雑音
神経科学:脳限定的なミクログリア置換による遺伝子治療
神経科学:ガングリオシドGM2を介した脳恒常性維持
微生物学:鉄呼吸で硫化物酸化を行う細菌
神経免疫学:脳損傷に対する繊維芽細胞の応答機構
ウイルス学:ダニ媒介脳炎ウイルスの細胞受容体の特定
医学研究:CAR T細胞機能を増強する因子は疾患や状況により異なる
医学研究:ヒト骨格筋の分子サブタイプとがん悪液質の関わり
遺伝学:ハプロ不全が原因の神経発達障害をCRISPRaで救済する
分子生物学:DNA2は相同組換え後のDNA複製再開を抑制する
遺伝学:強い結合に隠れた弱い結合が選択の決め手となる

