Nature ハイライト

ニュートリノ物理学:ニュートリノ振動の共同解析

Nature 646, 8086

T2K実験でニュートリノ振動を測定している、スーパーカミオカンデ検出器の内部。
T2K実験でニュートリノ振動を測定している、スーパーカミオカンデ検出器の内部。 | 拡大する

Super-Kamiokande collaboration

T2K実験とNOvA実験は、ニュートリノが粒子加速器から検出器まで数百キロメートルの距離を進む際にフレーバーが変わる現象(いわゆるニュートリノ振動)を測定している。T2K実験は日本、NOvA実験は米国でそれぞれ実施されているが、今回、これら2つの実験の長年の観測で集められた全データが初めて統合され、ニュートリノと反ニュートリノ間の振動差を支配するパラメーターの最も精密な推定値が得られたことが報告されている。電荷・パリティ(CP)対称性の破れは、まだ決定的には観測されていないが、確認されれば、宇宙の物質と反物質の非対称性を理解する手助けになるだろう。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度