Nature ハイライト

神経:聴覚神経のチューニング

Nature 444, 7122

軸索での活動電位(スパイク)の発生部位は、ニューロンによって異なるが、これが機能的にどのような意味をもつのかは今までよくわかっていなかった。鳥類の聴覚系では、層状核が両耳からの入力の同時検出器として働いていて、この現象を検証するための格好のモデルとなる。そこで久場たちは、鳥類の聴覚系にある神経細胞に注目して研究を行い、スパイクの発生部位が細胞体に近いニューロンほど、チューニングされている音の周波数が低いことを見いだした。コンピューターモデルからは、ほかのニューロンによる一致性の検出にもスパイクの発生部位が重要である可能性が示唆されている。

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