Nature ハイライト

Cover Story:2020 年の予想図:コンピューターは科学研究の 様相をどのように変化させる?

Nature 440, 7083

今週号には、2020年を目安として取り上げて科学研究とコンピューターの将来について論じる特集が掲載されている。コンピューター業界の進歩の速度を一応の指標にするならば、15年以内にナノ回路が実現するだろう。そして、2020年には、ごく最近までまったく考えられなかったような事態、つまり量子コンピューターの実用化が可能になりそうだ[p.398]。もう1つの今にも起こりそうな技術革命が「スマートダスト」、つまりどんな場所でも環境内のあらゆるものを監視できる微小センサーである[p.402]。S Muggletonはオートメーション化によって得られるデータから思いがけない大当たりが出る可能性を歓迎しながらも、科学は本質的に人間活動の1つであり、進歩には危険がつきものだとも論じている[p.409]。SF小説家としてヒューゴー賞を受賞したV Vingeは、我々にはほぼ想像もできないような未来像について思量している[p.411]。A SzalayとJ Grayは、単一の研究グループがデータハンドリングから得られるものは最大限界に近づきつつあると述べている[p.413]。R BrentとJ Bruckは、コンピューター科学が生物学研究に寄与できるものが何かを問い[p.416]、I Fosterは科学とコンピューターの間の双方向的な関係について論評している[p.419]。

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