Nature ハイライト

遺伝学:深層学習を用いた遺伝的バリアントの効果の予測

Nature 599, 7883

遺伝型判定や塩基配列解読の研究を解釈する際の課題は、遺伝的バリアントが遺伝子、細胞、生物の機能にどのような影響を及ぼすかについて知識が不足していることである。計算手法は、主に教師あり予測と臨床的な疾患ラベルの使用に依存しており、偽陽性率と偽陰性率が高い傾向がある。D Marksたちは今回、遺伝子の進化的保存と塩基配列の状況を学習する変分オートエンコーダーに依存して、疾患ラベルや教師を必要とせずにバリアントの効果を予測できるモデル「EVE(evolutionary model of variant effect)」を開発したことを報告している。このモデルによる予測は、実験的に精巧で比較的ロースループットな(一度に1遺伝子)、高深度の変異スキャンによる手法と少なくとも同等に優れており、これまでに得られた3000を超える遺伝子についての予測はウェブサイト(https://evemodel.org)で公開されている(予測結果は逐次追加される予定である)。

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