Nature ハイライト

生化学:タイプI-GのCRISPRシステムの作用機構

Nature 598, 7881

タイプI-GのCRISPR系では、鉄–硫黄クラスターを含むヌクレアーゼCas4がCas1と融合しており、これがもう1つのタンパク質Cas2と結合してヘテロ二量体のインテグラーゼ複合体を形成する。Cas4は、組み込まれるスペーサーDNAにPAMが確実に含まれ、かつ正しい方向で組み込まれるようにする役割を担っている。A Keたちは今回、Cas4/Cas1–Cas2複合体の構造を解き、Cas4がどのようにして正しいPAM配列を認識し、スペーサーのバイオジェネシスを促し、スペーサーアレイへと正しい方向で組み込ませるのかを解明した。そして、協調の取れたPAMのプロセシングと段階的な組み込み(最初はPAMを含まない末端から始まる)によって、一定方向の組み込みが導かれることを明らかにした。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度