Nature ハイライト

地球科学:粒界での応力誘起アモルファス化が引き金となるマントル変形

Nature 591, 7848

カンラン石に富む岩石の力学的性質は、地球のリソスフェアとアセノスフェアの間の力学的結合の理解に重要である。しかし、多結晶塑性モデルに粒界の力学を取り入れるための理論的枠組みは存在しない。今回V Samaeたちは、そうした機構を特定し、フォルステライト中では、応力下において粒界でアモルファス(非晶質)化が生じ、こうしたアモルファス相内での粒界移動の活性化によって、カンラン石に富む岩石の延性化が始まることを示している。著者たちは、高応力条件が出現する地球深部では、この機構が塑性過程の引き金となる可能性があると提案している。

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