Nature ハイライト

マラリア:マラリア媒介蚊における殺虫剤抵抗性機構

Nature 577, 7790

殺虫剤抵抗性の上昇は、マラリア防除における最大の難題の1つである。今回H Ransonたちは、マラリア媒介蚊が持つ殺虫剤抵抗性の新しい機構を報告している。彼らは発現の差異の解析、RNA干渉による遺伝子抑制とトランスジェニックによる過剰発現、殺虫剤への結合試験、集団遺伝学的解析を組み合わせて、化学感覚タンパク質であるSAP2がガンビエハマダラカ(Anopheles gambiae)にピレスロイド抵抗性を付与することを示している。今回の知見は、マラリアを伝播させる蚊個体群の殺虫剤抵抗性に対抗する新しい方法につながる可能性がある。

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