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磁性:スピン分裂を伴うトポロジカル反強磁性へのカイラル超格子によるアプローチ

Nature 658, 8135 doi: 10.1038/s41586-026-11073-7

カイラリティーは、量子物質や分子化学においてスピンやベリー曲率に関わる現象を誘起する新たな機構であることが明らかになってきた。コリニアな反強磁性体(AFM)は、スピントロニクスやトポロジカル磁性への応用が期待されるものの、大きなベリー曲率とスピン分裂バンドを実現することは、依然として難しい。今回我々は、コリニア反強磁性からスピン分裂を伴うトポロジカル現象を生じさせる、カイラル超格子を用いたアプローチを報告する。我々は、コリニアAFMであるUOTeを調べ、有限の波数ベクトルでのカイラルフォノンの凍結に起因して、カイラル超格子が自発的に生じることを示す。超格子が存在しない場合、UOTe本来のコリニアAFMは、ベリー曲率もスピン分裂バンドも持たない。電子がカイラル超格子を通って移動すると、それらの軌道ブロッホ波動関数と量子幾何が、強いカイラル超格子ポテンシャルによって変調され、大きなベリー曲率が生じる。我々はこれを、非線形ホール効果によって検出した。150 Kでは、カイラル超格子が誘起したベリー曲率がコリニアAFM秩序と結合し、ネール温度TN近傍で異常ホール角が急激に約0.14に達した。この値は、バルク磁性体では最大級のものである。さらに、スピンのハンレ歳差運動の測定から、カイラル超格子がコリニアAFMからスピン偏極電流を生成することも示された。これは、スピントロニクスにおける長年の目標であった。我々は、化学的要因であるイオンサイズと物理的要因である層間エネルギーと層内エネルギーの競合に基づいて超変調の形成機構を明らかにし、この知見を用いて、同様の結合が不整合な超格子を発見するための設計原理を提案することで、量子幾何の実空間制御を通じたカイラル超格子による実現経路を示す。

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