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磁性:ストナー–ヴォールファールト反強磁性体の強磁性体様バイナリースイッチング
Nature 650, 8101 doi: 10.1038/s41586-025-10019-9
ストナー–ヴォールファールト反強磁性体(ストナー–ヴォールファールトAFM)は、もともとは強磁性ナノ粒子における磁化反転を記述した古典的なストナー–ヴォールファールト模型の拡張版であり、磁場によってネールベクトルをコヒーレントにスイッチングできる単磁区AFMを指す。こうしたAFMは、反強磁性の固有の利点を維持するだけでなく、制御可能なネールベクトルと完全なスイッチング比も特徴とするため、超高密度磁気メモリーや高スループットコンピューティングシステムの有望な構成要素として浮上している。しかし、バルクのAFMは、ネールベクトルのスイッチングが困難で必然的に多磁区構造であるため、ストナー–ヴォールファールトAFMとはならない。今回我々は、二次元(2D)のファンデルワールス(vdW)A型AFMであるCrPS4が、磁気異方性に対する反強磁性交換相互作用の優位性とvdW界面の高品質さにより、ストナー–ヴォールファールトAFMの理想的な特性を示すことを報告する。この反強磁性秩序は、他の2D A型AFMで観測される層ごとの反転ではなく、磁場による強磁性体(FM)様のバイナリースイッチングを示す。さらに我々は、いくつかのvdW A型AFMの特徴的な交換長を推定し、ストナー–ヴォールファールトAFMの判定基準を提案する。従って今回の成果は、層状AFMにおける磁化反転を理解する普遍的な枠組みを確立するとともに、先進的なスピントロニクスデバイスにおける2D AFMの効果的な利用を推進するものである。

