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古生物学:アファールの化石が示すパラントロプス属の広範な分布と幅広い適応性

Nature 650, 8101 doi: 10.1038/s41586-025-09826-x

エチオピア北東部のアファール盆地には、ヒトの進化を600万年にわたって捉えてきた、豊かな古生物学的・考古学的記録が存在する。動物相に関する数多くの証拠によって、進化のパターンが、その根底にある主要な力として古環境の変化と結び付けられている。現在認められている初期のヒト族タクソンの多くはアファール地域で見つかっているが、パラントロプス属(Paranthropus)は明らかにこの地域では発見されていない。今回我々は、ミレ・ロギャ(Mille-Logya)研究地域において、パラントロプス属のものと考えられる下顎骨の一部を発見したことを報告する。この化石は、年代が290万~250万年前と推定され、年代と動物相の状況が十分に理解されている地層で見つかった。この標本は、パラントロプス属に帰属された化石の中で最も古いものの1つであり、この属の地理的分布が、既知最古の出現時点から、これまで報告されているより広かったことを示している。アフリカ東部のパラントロプス属は、硬い食物を食べるスペシャリストと見なされることが多いが、今回関連が示された多様な生息地の範囲は、この示唆された適応ニッチが、アウストラロピテクス属(Australopithecus)や初期のヒト属(Homo)の種と同様に広く分散する能力を制限しなかったことを示している。アファール地域でのパラントロプス属の発見は、この属とヒト属系統が出現したとされる300万~250万年前という重要な時期におけるアフリカ東部でのヒト族進化について、知られていることがいかに少ないかを浮き彫りにしている。

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