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超伝導:加圧されたニッケル酸化物単結晶における最高96 Kでのバルク超伝導
Nature 649, 8098 doi: 10.1038/s41586-025-09954-4
最近、14 GPaを超える圧力下で転移温度(Tc)約80 Kを示す超伝導体として、ルドルスデン–ポッパー型2層ニッケル酸化物La3Ni2O7が登場した。ニッケル酸化物超伝導体において、高酸素圧力成長条件に依存せずに再現性良く高品質結晶を合成し、より高いTcを達成することは、依然として重要課題である。今回我々は、常圧で合成された2層ニッケル酸化物単結晶において、高圧力下で最高96 Kの超伝導が発現したことを報告する。エネルギー分散型分光法、単結晶X線回折、核四重極共鳴、走査型透過電子顕微鏡法によって、フラックス法で成長させた今回のLa2SmNi2O7−δ単結晶の高い結晶品質が証明された。La2SmNi2O7は明確なバルク超伝導を示し、ゼロ抵抗(21.6 GPaにおいてTc,maxonset = 92 KおよびTc,maxzero = 73 K)とマイスナー効果(20.6 GPaにおいてTc = 60 K)が観測された。低温高圧構造の研究によって、単斜晶および正方晶の両方の構造が、この2層ニッケル酸化物における超伝導を支え得ることが示された。さらに我々は、高圧力下でのより高いTcと常圧条件下でのより大きな面内格子ひずみの間の相関関係を確立した。これは、La1.57Sm1.43Ni2O7−δにおける96 Kというさらに高いTconsetの観測によって裏付けられた。今回の研究は、ニッケル酸化物超伝導体結晶の成長における主な制約を克服し、超伝導状態における結晶構造を解明するとともに、より高いTc達成に向けた効果的な道筋を示している。

