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惑星科学:火星のダストイベントにおいて摩擦電気の放電を検出

Nature 647, 8091 doi: 10.1038/s41586-025-09736-y

雷は、惑星大気における電気的活動で最も高エネルギーな現象の1つであり、地球に限らず土星や木星でも観測が記録されている。火星でも電気的活動の存在が長く予想されてきたが、直接実証されたことはなかった。火星の塵に富む大気は、風で飛ばされる塵や砂から、数メートルから数百メートル規模の塵旋風(ダストデビル)、数千キロメートル規模の塵嵐(ダストストーム)に至るまで、さまざまな風成過程を受けている。こうした大気の状態は、地球の砂漠であれば摩擦帯電によって電気を帯びる可能性がある。この理由から、火星でも電場が形成されると予想されているが、火星大気の電気的活動はいまだに測定されていない。本論文で我々は、探査車パーサビアランスに搭載されたスーパーカムのマイクロホンが捉えた電気的および音響的な特徴によって同定された、摩擦電気の放電のin situ検出について報告する。2火星年にわたって55件の事象が検出され、これらは通常、塵旋風および塵嵐の対流前線と関連していた。偶然得られたこれらの観測結果は、火星の電場が、火星の表面付近の大気の絶縁破壊電界強度(数十kV m−1のオーダーと予測されてきた)に達し得ることを示している。このような電気的活動は、塵の力学に影響を与え、大気の酸化能を高める反応性の電気化学的環境を促進する可能性があり、これは有機分子の保存に影響してくる。今回のin situで得られた証拠は、表面化学や生命居住可能性、有人探査に意味を持つ。

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