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神経科学:個別のガンマ活動事象による感覚の柔軟な符号化

Nature 647, 8091 doi: 10.1038/s41586-025-09604-9

行動の基盤となる認知過程は、大脳新皮質における神経活動の特定の時空間的パターンと結び付いている。これらのパターンは、同期したシナプス活動から生じ、振動として解析されることが多いが、従来の解析では捉えにくい非周期的な動態を示すこともある。今回我々は、パターン活動を個別のネットワーク事象に分離する新たな分析法を開発し、この手法を用いて、マウス一次視覚皮質(V1)のガンマ帯域(30~80 Hz)活動を追跡した。その結果、ガンマ活動事象の出現率は覚醒とともに変動し、個々の事象は短時間の群発振動の形になることもあれば、単発で起こることもあることを見いだした。各事象は、皮質の層をまたいで神経発火を同期させ、視覚符号化の強化を促した。V1のガンマ事象は、外側膝状体背側核(dLGN)からのパターン化した入力によって誘発され、dLGNの光遺伝学的調節によって抑制された。これは、ガンマ事象が視覚情報の視床皮質間統合を支えていることを示唆している。行動中のマウスでは、視覚的合図による行動反応の前に、ガンマ事象が着実に増加し、これによって試行ごとの成績が予測された。V1のガンマ事象を抑制すると視覚的検知の成績が下がる一方、ガンマ事象を誘発すると行動反応が生起した。ガンマ事象と行動のこうした関係は、感覚モダリティーに特異的であり、課題の目標を変えると素早く調整される。従って、ガンマ事象は行動の文脈に応じた視覚情報の柔軟な符号化を支えている。

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