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生態学:水温の低い河川と高い河川で分かれる魚類の生物多様性の傾向

Nature 647, 8090 doi: 10.1038/s41586-025-09556-0

世界中の淡水系には1万8000種を超える魚類が生息しており、こうした魚類は淡水生態系の機能に極めて重要で、また、人類の重要な文化的資源や経済的資源となっている。しかし、こうした価値にもかかわらず、魚類の生物多様性は全球的に危機に瀕している。米国では、河川の魚類群集に対する主な脅威には、気候変動、人間による侵略的な魚類の導入や釣り用魚の放流がある。今回我々は、27年間(1993年~2019年)と2992カ所にわたる、389種の米国連邦生物モニタリングデータセットを統一して、魚類の生物多様性の傾向を分析した。水温の低い河川(過去の夏季の水温が15.4℃以下)では、27年間を通して魚類の個体数が53.4%、種数が32%減少し、固有性が増大していた。また、おそらく在来魚や導入された釣り用魚の増殖に起因して、周期型の(大型で成熟が遅い)魚類が増加し、機会型の(小型で世代時間が短い「r選択種」)魚類が減少していた。水温の高い河川(夏季の水温が23.8℃以上)では、27年間を通して魚類の個体数が70.5%、種数が15.6%増加し、魚類群集は均一化していた。また、大型の周期型魚類は小型の機会型魚類に取って代わられていた。平均的な河川を代表する中間的な河川(夏季の水温が15.4~23.7℃)では、同期間を通して魚類の生物多様性の変化は最小であった。温暖化と導入魚類の相互作用は、局所的な魚類の生物多様性の低下速度の増大と関連していた。比較的短い時間間隔におけるこうした変化の大きさを考えると、魚類の導入と温暖化する水温によって生じる魚類の生物多様性の低下を緊急に抑制する必要がある。

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