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移動運動:ヒト族の二足歩行は2段階で進化した

Nature 645, 8082 doi: 10.1038/s41586-025-09399-9

二足歩行はヒトを特徴付ける形質である。二足歩行を可能にしている、なじみ深いおわん形の骨盤では、体の側面に沿って湾曲した短い幅広の腸骨翼が、歩行を安定させ、内臓器官や、大きな脳と広い肩幅を持つ胎児を支えている。こうした腸骨の変化は、現生霊長類と比較すると進化的に新規のものである。しかし、この進化がどのように起こったのかはまだ明らかにされていない。本研究で我々は、組織学、比較ゲノミクス、機能ゲノミクスによる多面的な手法を用いて、二足歩行を可能にしたヒトの骨盤における形態形成変化の発生学的基盤を特定した。まず、ヒト腸骨の軟骨成長板は異所的変化を経ており、他の霊長類(およびマウス)の腸骨の配向に対して直交していることが観察された。次に、骨化の異時的・異所的変化が観察され、これは非ヒト霊長類の腸骨やヒトの長骨での骨化とは異なっていた。骨化は後方から開始し、骨芽細胞に寄与する繊維芽細胞(および軟骨膜細胞)と共に外部に存在していて、ヒトの他の骨や霊長類の腸骨と比較すると遅れて起こる。これら2つの変化の根底にあるのは、統合的な軟骨細胞–軟骨膜–骨芽細胞経路における調節性の変化で、SOX9ZNF521PTH1RRUNX2FOXP1/2の間の複雑で階層的な相互作用が関わっている。これらの新機軸が、ヒトの骨盤のさらなる成長と霊長類に固有な腸骨の形成を促したと考えられる。

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