免疫学:サイトカイン受容体のアルファベットを拡張するとT細胞はさまざまな状態へと再プログラム化される
Nature 645, 8082 doi: 10.1038/s41586-025-09393-1
T細胞は、進化の過程で選択されてきた受容体二量体を介してサイトカインに応答し、カノニカルなJAK–STATシグナル伝達および遺伝子発現プログラムを活性化する。しかし、JAK–STAT受容体ペア形成の潜在的な組み合わせの多様性は、代替となる非天然ペアの形成という未活用の生物学的側面を探索することで拡張できる可能性がある。今回我々は、共通γ鎖(γc)受容体をT細胞上の共有シグナル伝達ハブとして利用し、直交サイトカイン受容体プラットフォームを用いて、天然および非天然の両方のヘテロ二量体JAK–STAT受容体ペアの形成の発現を強制し、γcシグナル伝達コードを拡張した。γcサイトカインに加え、インターフェロンファミリー、IL-10ファミリー、通常はγcとペアを形成しない、あるいはT細胞には天然に発現していないインターフェロンファミリー、IL-10ファミリー、そしてホモ二量体受容体ファミリーの受容体を検証した。これらの受容体は、対応する天然受容体を模倣しただけでなく、状況に応じて独特な転写プログラムも誘導した。これは、直交GSCFR(oGCSFR)によって駆動される食細胞能を持つ骨髄系様T細胞、直交IL-4R(o4R)によって駆動される2型細胞傷害性T(TC2)および2型ヘルパーT(TH2)細胞など、腫瘍における異なるT細胞運命につながった。どちらもT細胞に天然には発現しない直交IL-22R(o22R)およびoGCSFRを持つT細胞は、幹細胞様で疲弊抵抗性の転写およびクロマチンの全体像を示し、抗腫瘍特性が高められていた。非天然の受容体ペアの形成とそれによって生じるJAK–STATシグナルは、天然サイトカインによって誘導されるものを超えてT細胞の状態を多様化する道を開く。

