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神経回路:摂餌行動と保育行動を調節する視床下部回路

Nature 645, 8082 doi: 10.1038/s41586-025-09268-5

さまざまな哺乳類において、初めて出産した母動物は、産仔の保育と、母乳産生に必要なカロリー要求の充足のために行動を変える。摂餌行動および保育行動の基盤となる多くの神経回路はよく特徴付けられているが、これら別個の回路群が、授乳期にどのように相互作用して適応を図るのかは、明らかにされていない。今回我々は、マウスの視床下部における弓状核(ARC)と内側視索前野(MPOA)が、授乳と空腹に応答する際のトランスクリプトームのプロファイリングを行った。さらに我々は、授乳期におけるマウスの食欲増進が、ARC中の空腹感を促すアグーチ関連ペプチド(AgRP)産生ニューロン(ARCAgRPニューロン)の活動上昇を伴うことを示す。我々はまた、空腹と保育欲求の強さを比較検討するため、雌マウスに餌か仔/営巣材かを選ばせる対立試験を考案した。絶食中の授乳マウスは、摂餌より保育を優先したが、空腹は授乳マウスにおいても未交尾の雌マウスにおいても保育行動の時間を縮め、保育行動を中断させた。ARCAgRPニューロンはMPOA内のボンベシン受容体3型サブタイプ(BRS3)ニューロン(MPOABRS3ニューロン)を抑制し、これらのMPOABRS3ニューロンは産後に活性化が高まり、保育と満腹を支配することも分かった。このARCAgRP–MPOABRS3回路を活性化すると、行動が保育から食物探索に移行した。従って、視床下部ネットワークは生理的状態によって調節され、競合する動機付け行動間の優先順を決める際に拮抗して働いている。

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