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神経免疫学:ミクログリア中のミトコンドリア複合体Iの活性が神経炎症を持続させる
Nature 628, 8006 doi: 10.1038/s41586-024-07167-9
多発性硬化症などのいくつかの慢性神経疾患では、骨髄系細胞のくすぶり型活性化、すなわち軽度の活性化の持続が共通の特徴となっている。代謝とミトコンドリアの別々の性質が、骨髄系細胞の活性化と多様な機能状態をもたらしている。しかし、代謝のこれらの性質がどのような仕組みで中枢神経系の炎症を長引かせるのかは、よく分かっていない。今回我々は、マルチオミクスの手法を用いて、ミクログリアの活性化を持続させる分子シグネチャーを明らかにした。この活性化は、逆方向の電子伝達と活性酸素種産生を促進するミトコンドリア複合体Iを介して起こる。機構としては、炎症促進性ミクログリアで複合体Iを阻害すると、中枢神経系の神経毒による損傷が防止されて、疾患の動物モデルでin vivoでの機能が改善される。ミクログリアの複合体I活性は中枢神経系の慢性炎症性疾患で神経を保護するための治療標的になる可能性がある。

