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原子物理学:ヘリウム様ウランを用いた極限場での量子電磁力学の検証
Nature 625, 7996 doi: 10.1038/s41586-023-06910-y
光と物質の相互作用を記述する場の量子論である量子電磁力学(QED)は、現代物理学における最もよく検証された量子論であると一般的に見なされている。しかし、この主張は主に、比較的低い場の強度と軽い原子やイオンの領域で行われた極めて精密な研究に基づいている。最も重い高電荷イオン(核電荷Z ≫ 1)などの極めて強い電磁場の領域では、QED計算は質的に異なる非摂動領域に入る。だが、それに対応する実験的研究は非常に困難であり、理論的予測は部分的にしか検証されていない。今回我々は、高Z領域における高次QED効果と電子–電子相互作用に敏感な実験を提示する。これは、荷電状態が異なる蓄積された相対論的ウランイオンからの、ドップラーチューニングされたX線放射に基づく多参照法を用いることによって実現された。その結果、最も重い2電子イオン(U90+)における1s1/22p3/2 J = 2 → 1s1/22s1/2 J = 1の殻内遷移エネルギーが、37 ppmの精度で得られた。さらに、束縛電子の数が異なるウランイオンの比較によって、核半径に関連する不確定性を持ち込むことなく、1電子の高次QED効果と束縛電子–電子相互作用の項を独立して検証することが可能になった。その上、今回の実験結果は、いくつかの最先端の理論的手法を識別でき、強場領域における計算の重要なベンチマークとなる。

