がんゲノミクス:非侵襲性のゲノムプロファイリングにより定義されたホジキンリンパ腫の異なるサブタイプ
Nature 625, 7996 doi: 10.1038/s41586-023-06903-x
悪性ホジキン細胞やリード・スターンバーグ細胞は数が少ないため、古典的ホジキンリンパ腫(cHL)の組織ベースの包括的なゲノムプロファイリングの妨げとなっている。対照的にリキッドバイオプシーは、血中循環腫瘍DNA(ctDNA)のレベルが比較的高いため、cHLの分子プロファイリングに有望である。本論文で我々は、ほとんどのcHL症例における変異の検出は、血漿がバルク腫瘍を上回っているため、cHLは特に非侵襲性プロファイリングに適していることを示す。我々は、cHL腫瘍の単一細胞転写プロファイリングにより、ホジキンおよびリード・スターンバーグctDNAのシェディングがDNASE1L3によって起こり、腫瘍微小環境に由来するDNASE1L3の発現が上昇すると、ctDNA濃度が高くなることを実証する。この知見を用いて、366人の患者で包括的なプロファイリングを行ったところ、臨床的な特徴や予後の特徴と相関する2つの異なるcHLゲノムサブタイプが明らかになり、これらのサブタイプが異なる転写プロファイルや免疫学的プロファイルを持つことも明らかになった。我々はまた、IL4Rの切断型変異の新たなクラスを特定し、これがIL-13シグナル伝達に依存していて、IL-4Rα阻害抗体の治療標的となり得るものであることを示す。さらに、PhasED-seqを用いて、治療前と治療中のctDNAレベルは、cHLリスク予測精度を長期的に高めたり、X線画像では発見できない微小残存病変を検出したりする上で臨床的に重要であることを明らかにする。まとめるとこれらの結果は、非侵襲的戦略がcHLのジェノタイピングと動的モニタリングに有用であるだけでなく、診断、予後、治療に役立つ可能性のある分子的に異なるサブタイプを捉えるのにも有用であることを裏付けている。

