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構造生物学:配列クラスタリングとAlphaFold2によって複数のコンホメーションを予測する

Nature 625, 7996 doi: 10.1038/s41586-023-06832-9

AlphaFold2は、タンパク質の単一構造を正確に予測することで、構造生物学に大変革をもたらしている。しかし、タンパク質の生物学的機能はコンホメーションの複数ある準安定状態に依存していることが多く、疾患の原因となる点変異はこのような準安定状態間での分布変化を引き起こすことが多い。今回我々は、配列類似性による複数配列アラインメントのクラスタリングにより、AlphaFold2が既知のメタモルフィックタンパク質の二者択一状態(alternative state)を高い信頼性でサンプリングできるようになることを示す。我々は、「AF-クラスター」と命名したこの手法を用いて、メタモルフィックタンパク質KaiBについて予測される構造の進化的分布を調べ、2つのコンホメーションの両方の予測が、KaiBファミリーにわたってクラスター状に分布していることを見いだした。AF-クラスターによるこの予測は、核磁気共鳴分光法を用いて確認された。シアノバクテリアのKaiB変異体は、もっと広く研究されている変異体と比較すると、逆の状態で安定化されていることが分かった。点変異に関するAF-クラスターの感受性を検証するために、我々は紅色非硫黄細菌のRhodobacter sphaeroides由来のKaiBについて、基底状態から折りたたみ方が切り替えられた状態へと変わると予測された3つの変異セットを設計し、実験的に確認した。さらに、折りたたみ方の切り替えが知られていないタンパク質ファミリーで二者択一状態をスクリーニングすることにより、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)の酸化還元酵素Mpt53で起こると推定された二者択一状態を確認した。このようなバイオインフォマティクス手法の開発を実験と連携させてさらに進めることは、生物学的機能を解明するのに欠かせないタンパク質のエネルギー全体像の予測に大きな影響を与えるだろう。

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