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気候変動の影響:自然資本の全球的価値に対する気候の不均一な影響
Nature 625, 7996 doi: 10.1038/s41586-023-06769-z
生態系は、市場の商品だけでなく市場活動に直接反映されない他の利益など、さまざまな利益を人類にもたらしている。気候変動は、世界中の生態系の分布を変え、こうした利益の流れを変える。しかし、人類の福利に対する生態系の変化の明確な影響は、こうした変化の性質、影響を受けた利益の価値、コミュニティーが福利を自然のシステムにどの程度依存しているかによって決まるため、まだよく分かっていない。今回我々は、全球気候循環モデルによって駆動される動的全球植生モデル(DGVM)によって予測される、気候変動によって生じた陸域の植生被覆の変化に起因する、経済的な生産と非市場的な生態系の利益の価値の国レベルの変化を見積もった。その結果、世界銀行の富の会計で評価される非市場的な生態系の利益の人口加重全球年平均の流れが、共通社会経済経路SSP2-6.0の下では2100年に、気候変動のないシナリオの基準に対して9.2%減少し、2100年までの国内総生産(GDP)の全球人口加重平均の変化は、基準GDPに対して−1.3%になることが示された。低所得国は、より自然資本に依存しているので、こうしたGDPへの影響は逆行的である。こうした損害の約90%を最貧50%の国家と地域が負担しているのに対し、10%の富裕国はこうした損失の2%しか被っていない。

