免疫学:炎症性カスパーゼ-4によるサイトカイン切断についての構造学的知見
Nature 624, 7991 doi: 10.1038/s41586-023-06751-9
炎症性カスパーゼは哺乳類の自然免疫における重要な酵素であり、インターロイキン1(IL-1)ファミリーのサイトカインのプロセシングと放出を支配している。生物学的な重要性にもかかわらず、炎症性カスパーゼが仲介するサイトカインプロセシングの構造基盤はまだ明らかになっていない。現在まで、pro-IL-1βやpro-IL-18などのIL-1ファミリーメンバーの触媒的切断は、カノニカルなインフラマソーム中のカスパーゼ-1活性によって主に行われるとされてきた。今回我々は、ヒトなどの哺乳類種(齧歯類を除く)由来のリポ多糖類受容体カスパーゼ-4がpro-IL-18を切断でき、その効率は典型的なIL-1変換酵素カスパーゼ-1によるpro-IL-1βおよびpro-IL-18切断と同程度であることを示す。カスパーゼ-4のこのpro-IL-18切断能を、以前に明らかにされている溶解性孔形成タンパク質ガスダーミンD(GSDMD)の切断・活性化能と組み合わせると、ヒト細胞ではIL-18放出のためのカノニカルインフラマソームとカスパーゼ-1の必要性を回避できるようになる。カスパーゼ-4–pro-IL-18複合体のクライオ電子顕微鏡を用いて決定された構造から、pro-IL-18はカスパーゼ-4と2つの異なる界面、すなわち、プロテアーゼのエキソサイトと、pro-IL-18のプロドメインの残基(テトラペプチドカスパーゼ認識配列を含む)を含んだカスパーゼ-4活性部位の界面の両方を介して相互作用していることが明らかになった。今回明らかになった、サイトカイン基質の捕捉と切断のための機構は、カスパーゼの基質であるGSDMDについて観察された機構とは異なっている。これらの知見は、健康や疾患におけるカスパーゼの活性について論じるための構造学的枠組みを提供する。

