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医用生体工学:ニューロンネットワークの活動を調節するマイクロスケールの軟質イオン性電源
Nature 620, 7976 doi: 10.1038/s41586-023-06295-y
バイオ集積デバイスには、動作用電源が必要である。電池からの有線エネルギー供給や無線エネルギー変換など、大規模な対象物に電力を供給できる技術が広く用いられているにもかかわらず、マイクロスケールで細胞や組織を効率よく刺激することは、依然として急務である。理想的な小型電源は、生体適合性や機械的柔軟性の他に、従来の電子デバイスのように電子流を用いる代わりに、生体刺激のためにイオン流を生成する機能を持つのが望ましい。1つの方法は、デンキウナギに着想を得た軟質電源を用いることである。しかし、使用前に閉じ込められたエネルギーを保存するとともにエネルギー出力の生成が容易に誘発される小型ユニットを得ることが困難であるため、必要とされる複数の機能を兼ね備えた電源は、まだ作製されていない。今回我々は、内部のイオン勾配を用いてエネルギーを生み出す、脂質によって支持されたナノリットルのヒドロゲル液滴のネットワークを堆積させることによって、小型の軟質電源を開発した。デンキウナギに着想を得た当初の設計と比べて、今回の手法は電力ユニットの体積を105分の1以下に縮小し、24時間以上エネルギーを貯蔵でき、これにより約1300 W m−3という680倍大きな電力密度でのオンデマンド動作を可能にする。我々の液滴デバイスは、生体適合性の生物学的イオン流源として機能し、三次元神経微小組織やex vivoのマウス脳スライスにおいてニューロンネットワークの活動を調節できる。最終的には、今回のマイクロスケールの軟質イオノトロニクスデバイスは、生体に組み込まれる可能性がある。

