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生化学:Cas12a2はRNAが誘発するdsDNA切断を介して不稔感染を引き起こす
Nature 613, 7944 doi: 10.1038/s41586-022-05559-3
細菌の不稔感染系は、侵入者の複製が可能となる前に感染細胞を活動停止状態にするか、あるいは殺すことで、外部からの侵入者の拡散を制限する。RNAを標的とする複数のCRISPR–Cas系(すなわちIII型とVI型)は、無差別的に切断を行うヌクレアーゼを活性化することにより不稔感染という表現型をもたらす。しかし、CRISPRを介する不稔機構で、RNA誘導型単一エフェクターヌクレアーゼの無差別的なDNアーゼ活性を利用するものは、まだ観察されていない。今回我々は、V型単一エフェクターヌクレアーゼCas12a2によるRNA標的化が、二本鎖DNA(dsDNA)の非特異的切断により不稔感染を促進することを報告する。Cas12a2は、活性化PFS(protospacer flanking sequence)に挟まれた配列によりRNA標的を認識すると一本鎖RNA(ssRNA)、一本鎖DNA(ssDNA)とdsDNAを効率よく分解する。細胞内では、Cas12a2の活性化はDNA損傷のSOS応答を誘導し、増殖を抑制して、侵入者の伝搬を防止する。さらに、我々はCas12a2の付随的活性を利用してRNAを直接検出し、Cas12a2がRNA誘導型RNA標的化を行う手段として転用できることも実証した。これらの知見は、CRISPR–Cas系の既に知られている防御能力を拡大し、CRISPR技術のさらなる利用機会を作り出す。

