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生態学:アマゾンの森林の生産力に対するリン制限の直接的証拠

Nature 608, 7923 doi: 10.1038/s41586-022-05085-2

著しく風化した熱帯土壌で生育する多雨林の生産力は、リンの可給性によって制限されると考えられる。しかし、熱帯林の純一次生産力の制御にリンが主要な役割を果たしていることは、これまで対照をおいた施肥実験では実証できていない。最近行われた複数のリサーチ・シンセシスにより、窒素添加への応答がリン添加への応答と同程度に大きいことが実証されている。また、リンの低可給性に対する適応によって、土壌のリン含有量に大きな勾配があっても純一次生産力は維持されるようである。つまり、リンの可給性が熱帯林の生産力をどの程度制限するのかは、非常に不明確である。ただし、アマゾン川流域の大半は、熱帯での施肥実験が行われたほとんどの場所よりも、土壌のリンがさらに欠乏しているという特徴がある。そこで我々は、アマゾン盆地の約60%を占める土壌リン含有量の低い老齢のアマゾン熱帯雨林において、リン、窒素、塩基性陽イオンの添加実験を実施した。本論文では、純一次生産力がリンの添加によってのみ増加することを示す。2年後に、生産力に強い応答が観察されたのは細根(+29%)と林冠(+19%)で、樹幹の成長には応答が見られなかった。純一次生産力に対するリン制限の存在を示す今回の直接的証拠は、リンの可給性がCO2施肥へのアマゾンの森林の応答を制限している可能性を示唆しており、今後の炭素隔離と気候変動に対する森林のレジリアンス(復元力)の問題に大きな意味を持つ。

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