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物性物理学:ナノ構造ダイヤモンドカプセルにおける高圧揮発性物質の保持
Nature 608, 7923 doi: 10.1038/s41586-022-04955-z
高圧によって、凝縮揮発性物質に劇的な変化や新しい現象が生じるが、通常そうした凝縮揮発性物質は、圧力容器から回収された後は保持されない。今回我々は、揮発性物質を加圧してタイプ1ガラス状炭素前駆体のナノ細孔へ入れ、加熱によってガラス状炭素をナノ結晶ダイヤモンドに変換して、電子顕微鏡を含む真空を用いたさまざまな調査手段のために周囲条件に戻した後でも揮発性物質を永続的に高圧に保持できる、自立ナノ構造ダイヤモンドカプセル(NDC)を合成するプロセスを報告する。我々は、実証として、NDC内に保持された高圧アルゴン試料の包括的調査を行った。シンクロトロンX線回折と高分解能透過型電子顕微鏡法によって、ナノ結晶ダイヤモンドに埋め込まれた約22.0 GPaのナノメートルサイズのアルゴン結晶が示され、エネルギー分散型X線分光法によって定量的組成分析結果が得られ、電子エネルギー損失分光法によって高圧アルゴンの化学結合性の詳細が明らかになった。NDC内のアルゴン試料の保持圧力は、NDC合成圧力を制御することによって調整できる。我々は、このNDCプロセスの一般的な適用可能性を調べるために、高圧ネオンもNDCに捕捉できること、そして、前駆体封じ込め材料としてタイプ2ガラス状炭素も使用できることを示す。他の揮発性物質や炭素同素体に関する今後の実験によって、高圧研究が、凝縮物質の主流の研究や応用と同等の水準になる可能性が開かれる。

