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認知神経科学:作業記憶の分散した表現を連結する皮質フィードバックループ

Nature 608, 7922 doi: 10.1038/s41586-022-05014-3

作業記憶とは、情報を内在化し、それを使って行動を柔軟にガイドする脳の能力で、認知の重要な要素の1つである。作業記憶に関連する神経活動は、いくつもの脳領域で観察されているが、神経集団が実際にどのように作業記憶を表現しているのか、また、この活動が維持される機構については明らかになっていない。今回我々は、遅延非見本合わせ課題と、刺激・運動・報酬統計は同じだが作業記憶を要しない単純な弁別課題とを交互に行うマウスで、視覚的作業記憶を神経系が実行する様子を示す。一過的な光遺伝学的不活性化によって、作業記憶の維持には、新皮質領域の分散した領域が選択的に必要であることが明らかになった。遅延期間中の視覚野AMと運動前野M2の集団活動は、規則的な低次元動態に偏っていたが、作業記憶とは独立していた。その代わり、作業記憶の表現は高次元の集団活動に埋め込まれており、両皮質領域に存在して刺激間の遅延期間中持続していて、作業記憶課題実行中の行動応答を予測した。我々は、作業記憶の分散する性質が皮質領域間の相互作用によるかどうかを確かめるため、一方の皮質領域(AMまたはM2)を、他方からのフィードバック活動を記録中に抑制した。するとどちらの領域の一過的不活性化も、作業記憶の領域間交信を選択的に遮断した。従って、相互に連結した皮質領域間の活動が、作業記憶の連結型高次元表現を維持していることが分かった。

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