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構造生物学:ジャンボバクテリオファージの核殻の構造と自己集合
Nature 608, 7922 doi: 10.1038/s41586-022-05013-4
細菌は、感染するバクテリオファージのゲノムを標的とする多数の防御機構をコードしていて、その中には制限修飾系やCRISPR–Cas系などが含まれる。大型のバクテリオファージのファミリーの1つは、こうした機構に対応する際に、核に似た区画を用いて宿主防御因子を閉め出すことで、自身の複製中のゲノムを保護している。しかし、この区画の主な構成成分や構造はまだ分かっていない。今回我々は、バクテリオファージの核殻(nuclear shell)はおおむね1種類のタンパク質から組み立てられていることを明らかにし、このタンパク質をchimallin(ChmA)と命名した。我々は、バクテリオファージが感染した細胞中の核殻のクライオ電子線トモグラフィーと最小chimallin区画のin vitroでのクライオ電子顕微鏡像を組み合わせて、chimallinは自己集合して柔軟なシートを形成し、このシートがマイクロメートルスケールの閉じた区画を形成することが分かった。chimallinからなる殻の構造と集合動態は、その核形成と増殖の機構や、ファージにコードされていて高分子の輸送や細胞骨格との相互作用、ウイルス成熟を媒介する因子の足場として殻が役割を果たしていることを示唆している。

