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免疫学:cBAF複合体構成因子とMYCはCD8+ T細胞運命の初期に協調的に働く
Nature 607, 7917 doi: 10.1038/s41586-022-04849-0
記憶T(Tmem)細胞を促進する機構の特定は、ワクチン接種や抗がん免疫療法にとって重要な意義がある。今回我々は、CRISPRを用いてin vivoでのTmem細胞発生の負の制御因子のスクリーニングを行い、哺乳類のcBAF(canonical BRG1/BRM-associated factor)の多数の構成因子を特定した。cBAF複合体のいくつかの構成因子は、活性化CD8+ T細胞のエフェクターT(Teff)細胞への分化に必須であり、それらの欠損はin vivoでのTmem細胞形成を促進する。活性化CD8+ T細胞の最初の分裂時、cBAFとMYCは2つの娘細胞へ非対称的に頻繁に共分配される。MYCとcBAFを高発現する娘細胞は、Teff細胞への細胞運命の軌跡を示すのに対して、MYCとcBAFの発現が低い娘細胞は優先的にTmem細胞へ分化する。cBAF複合体とMYCは物理的に相互作用して、活性化CD8+ T細胞のクロマチン全体像を確立する。ナイーブCD8+ T細胞に、最初の48時間cBAFの推定阻害剤を加えて活性化し、その後キメラ抗原受容体T(CAR-T)細胞を作製すると、マウス固形腫瘍モデルでの有効性が顕著に改善された。我々の結果は、cBAFがTmem細胞運命の負の決定因子であることを明らかにするとともに、T細胞分化初期のcBAF操作によってがん免疫療法の改善が可能であることを示唆している。

