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がん:HER2とT細胞を標的とする三重特異性抗体はCD4細胞を介して乳がんの増殖を抑制する
Nature 603, 7900 doi: 10.1038/s41586-022-04439-0
有効な抗腫瘍免疫は、悪性腫瘍に対する強力なT細胞応答の調整された統合に依存している。ヒトがんの退縮は、免疫チェックポイント阻害剤、T細胞エンゲージャー、あるいはキメラ抗原受容体T細胞療法によって誘導されてきた。CD8 T細胞はこれらの応答の重要なエフェクターとして機能するが、CD4 T細胞については、そのヘルパー機能以外の役割は明らかになっていない。今回我々は、ヒト化マウスモデルで、HER2、CD3、CD28に対する三重特異性抗体が、腫瘍の細胞周期進行のCD4依存的な阻害が関わる機構を介して乳がんの退縮を促進することを示す。CD8 T細胞はin vitroで腫瘍崩壊を直接仲介したが、CD4 T細胞はG1/S期でがんの細胞周期進行を停止させることで抗増殖的影響を及ぼした。さらに、複数のT細胞サブセットを乳がんのヒト化マウスモデルに養子移入したところ、CD4 T細胞だけがin vivoでHER2+乳がんの増殖を抑制した。RNAマイクロアレイ解析から、CD4 T細胞は腫瘍細胞の細胞周期進行と増殖を顕著に低下させ、炎症促進性シグナル伝達経路も増強することが明らかになった。まとめると、HER2に対する三重特異性抗体は、CD4 T細胞によって引き起こされる直接的な抗腫瘍効果と間接的な炎症促進性/免疫効果を介してT細胞依存性の腫瘍退縮を誘導した。

