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量子情報:シリコンにおける誤り耐性しきい値を上回る高速万能量子ゲート

Nature 601, 7893 doi: 10.1038/s41586-021-04182-y

計算困難な問題を解決する誤り耐性量子コンピューターは、量子誤り訂正に依拠している。最も有望な誤り訂正符号の1つは表面符号であり、99%という誤り訂正しきい値を超える万能ゲート忠実度を必要とする。多くの量子ビット(キュービット)プラットフォームの中で、超伝導回路、トラップイオン、ダイヤモンド中の窒素空孔中心だけがこの要求に応えている。シリコン中の電子スピンキュービットは、ナノ加工が可能であるため、大規模量子計算機向けに特に有望であるが、動作が遅いことから、2キュービットゲートの忠実度は98%が限界であった。今回我々は、シリコンスピンキュービットにおいて、微小磁性体が誘起する磁場勾配と、調整可能な2キュービット結合を用いて高速な電気的制御を行うことにより、99.8%という単一キュービットゲート忠実度とともに99.5%という2キュービットゲート忠実度を実証する。我々は、高忠実度ゲートを確実に実現できる、キュービットの回転速度と結合強度を突き止めた。さらに、この万能ゲートセットを用いて、ドイチュ–ジョサ(Deutsch–Jozsa)アルゴリズムとグローバー(Grover)探索アルゴリズムを高い成功率で実現した。今回の結果は、誤り耐性しきい値を超える万能ゲート忠実度を実証するものであり、拡張性のあるシリコン量子コンピューターの実現可能性を示している。

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