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物性物理学:グラフェンプラズモニクスにおけるフィゾードラッグ

Nature 594, 7864 doi: 10.1038/s41586-021-03640-x

移動媒体による光のドラッギングはフレネルによって予想され、水を流して行われたフィゾーの有名な実験によって確認された。この重要な発見は、アインシュタインの特殊相対性理論の実験的な基礎の1つであり、相対論的運動学に即してよく理解されている。対照的に、固体中の電子流による光子のドラッギングに関する実験の結果は矛盾が多く、今のところ理論と一致していない。今回我々は、表面プラズモンポラリトン(SPP;ここではグラフェンにおける赤外光子と電子の複合準粒子)の電子流によるドラッギングについて報告する。このドラッグは、高密度電流の存在下で伝播するプラズモン波の赤外ナノ撮像によって、直接可視化された。グラフェン中のポラリトンは、移動するキャリアに逆らって伝播する場合、波長が短くなった。光に関するフィゾーの効果とは異なり、電流によるSPPドラッグは単純な運動学では説明できず、グラフェン中のディラック電子の非線形電気力学と関連付けられている。観測されたプラズモンのフィゾードラッグによって、磁場やカイラル光ポンピングを用いることなく、赤外周波数における時間反転対称性と相反性の破れが可能になる。さらに、今回のフィゾードラッグからは、電子液体における相互作用と非平衡効果を調べるツールが得られる。

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