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健康科学:RANKは胸腺制御性T細胞を妊娠中の胎仔喪失および妊娠糖尿病に結び付ける

Nature 589, 7842 doi: 10.1038/s41586-020-03071-0

妊娠が成功するかどうかは、免疫系内の顕著な変化をはじめとする母体内の適応に依存している。中枢リンパ器官である胸腺は、妊娠中に著しく変化することが昔から知られている。しかし、この過程の分子基盤や重要性はほとんど解明されていない。今回我々は、破骨細胞分化受容体RANKが、妊娠中に雌性ホルモンを胸腺の再配線に結び付けることを示す。妊娠雌マウスにおいて、胸腺上皮細胞のRank(別名Tnfrsf11a)を遺伝的に欠失させると、胸腺退縮が障害され、自然に生じる制御性T(Treg)細胞の増殖が鈍化した。性ホルモン、特にプロゲステロンは、AIRE+髄質胸腺上皮細胞に依存的にRANKを介して胸腺Treg細胞の発生を駆動した。マウス胸腺上皮でRankを除去すると、自然に生じるTreg細胞の胎盤への蓄積が減少し、流産の数が増えた。胸腺におけるRankの欠失はまた、内臓脂肪組織においてTreg細胞の蓄積減少を引き起こし、これは脂肪細胞サイズの増大、組織の炎症、母体の耐糖能異常の増強、胎児性巨大仔、グルコース恒常性の世代を超えて長期持続する変化に関連付けられた。これらは全て妊娠糖尿病の重要な特徴である。Treg細胞の移植によって、胎仔喪失、母体の耐糖能異常、胎児性巨大仔が救済された。ヒトの妊娠では、妊娠糖尿病は胎盤でのTreg細胞数の減少とも相関していることが分かった。我々の知見は、RANKが妊娠中にホルモンを介して胸腺Treg細胞の発生を促進していることを示しており、母体Treg細胞の機能的役割を、妊娠糖尿病の発症と、グルコース恒常性の世代を超える代謝再配線へと拡張するものである。

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