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化学:開裂可能なコモノマーが可能にする分解可能かつ再利用可能な熱硬化性プラスチック
Nature 583, 7817 doi: 10.1038/s41586-020-2495-2
熱硬化性樹脂(硬化させると永続的な形状をとるポリマー材料)は、現代のプラスチック工業やゴム工業において重要な役割を担っており、現在製造されているポリマー材料の約20%を占め、世界の年間生産量は約6500万トンに上る。熱硬化性樹脂に有用な特性(例えば、耐薬品性、耐熱性、引張り強さ)をもたらす高密度の架橋は、分解可能性と再利用可能性を犠牲にして成り立っている。今回我々は、ポリジシクロペンタジエンという工業用熱硬化性樹脂をモデル系として用い、従来の硬化ワークフローで、コモノマー添加剤を使用して熱硬化性樹脂のポリマー鎖の中に少数の開裂可能な結合を選択的に組み込むと、生成された材料は、無添加材料と同じ機械的特性を示すが、誘発により穏やかに分解してサイズと機能が制御された再利用可能な可溶性生成物を生み出し得ることを示す。これに対し、開裂可能な架橋部を組み込んだ場合は、その数がずっと多くても、分解可能な材料は生成されなかった。これらの知見は、開裂可能な結合の位置の最適化を、熱硬化性樹脂の分解を制御するための設計原理として使用できることを明らかにしている。さらに我々は、すぐに展開可能な再利用可能熱硬化性樹脂の一種を提示する。

