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光物理学:ソリトンマイクロコムのモノリシック圧電制御

Nature 583, 7816 doi: 10.1038/s41586-020-2465-8

レーザー周波数の高速アクチュエーションは、レーザーや周波数コムを用いる応用において非常に重要であり、位相同期、周波数安定化、光キャリア間の安定伝送の必要条件である。例えば、光周波数合成、周波数分割、光時計には、周波数コムの高帯域幅フィードバック制御が用いられている。ソリトンマイクロコムは、チップスケールの周波数コム光源として登場し、システムレベルの実証に用いられてきた。しかし、加熱ヒーターを用いる集積マイクロコムでは、アクチュエーション帯域幅が10 kHzまでに制限されている。その結果、マイクロコムのメガヘルツ帯域幅のアクチュエーションと同期は、オフチップのバルク素子からなる変調器のみで実現されてきた。今回我々は、集積圧電素子を用いた、高速ソリトンマイクロコムのアクチュエーションを実証する。我々は、超低損失Si3N4フォトニック回路にAlNアクチュエーターをモノリシックに集積することによって、メガヘルツ帯域幅での電圧制御によるソリトンの生成、チューニング、安定化を実証する。AlNアクチュエーターは消費電力が300 nWで、双方向チューニング、高い線形性、低いヒステリシスを特徴とする。AlNアクチュエーターは、バルク圧電チューニング帯域幅を大幅に上回る最高1 MHzのフラットなアクチュエーション応答を示し、この応答は、チップの音響輪郭モードとの結合を克服することによってより高い周波数に拡張できる。我々は、レーザーとマイクロ共振器の同期チューニングを通して、この能力を利用して光コムスペクトルを周波数シフトさせ(すなわち、コムのキャリアエンベロープオフセット周波数を変化させ)、ソリトン存在領域を超えて偏位させた。これによって、ライダー(光検出と測距)の超並列周波数変調エンジンが可能になり、ソリトンラマン自己周波数シフトに起因して、周波数偏位が増大し、低電力化して、チャネルひずみが除去される。さらに、高倍音バルク音響共鳴の周波数と整合する周波数で変調することによって、必要な駆動電圧がバルク音響エネルギーの共鳴蓄積によって14分の1に低下し、CMOS(相補型金属酸化膜半導体)エレクトロニクスに適合可能になる。今回の手法は、ソリトンマイクロコムに集積超低電力高速アクチュエーションを付与し、マイクロコムの技術的応用のレパートリーを広げるものである。

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