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免疫学:リスク座位11q13.5の遠位エンハンサーはTreg細胞による大腸炎の抑制を増強する

Nature 583, 7816 doi: 10.1038/s41586-020-2296-7

複雑な自己免疫疾患やアレルギー疾患に対する感受性の原因となる遺伝的多様性は、エンハンサーと呼ばれる非コード領域の調節性エレメント内に集中している。疾患に関連するエンハンサーの大多数の機能は不明であり、その理由の一部には、エンハンサーは調節する対象の遺伝子から離れて存在していること、エンハンサーが機能している細胞種についての理解が不足していること、in vitroで免疫疾患の生物学的性質を再現できないことが挙げられる。今回我々は、ヒトとマウス間のシンテニー(種間で保存されたゲノム領域)を用いて、マウスにおいてヒトエンハンサーのホモログの機能喪失解析を行い、染色体11q13.5に存在する自己免疫疾患およびアレルギー疾患の顕著なリスク座位が、CD4+制御性T(Treg)細胞で機能しており、Treg細胞が仲介する大腸炎の抑制に必要な遠位エンハンサーを含むことを示す。このエンハンサーは、転写因子のSTAT5およびNF-κBを動員して、GARP(glycoprotein A repetitions predominant)タンパク質をコードするLrrc32遺伝子のシグナル駆動性発現を仲介する。マウスではLrrc32遺伝子を破壊すると早期の致死が引き起こされるが、このエンハンサーを欠損させても生存可能であった。しかし、このエンハンサー欠損マウスではFoxp3+ Treg細胞でのGARP発現が見られず、このTreg細胞は細胞移入モデルで大腸炎を制御できなかった。ヒトTreg細胞では、このエンハンサーがLRRC32のプロモーターと物理的な相互作用を形成しており、エンハンサーのリスクバリアントは、ヒストンアセチル化の減少やGARPの発現の低下に関連していた。さらに、CRISPRa(CRISPR-activation)を用いた11q13.5の機能的な精細マッピングから、リスクバリアントrs11236797の近傍にGARP発現を誘導できるCRISPRa応答性エレメントが見つかった。これらの知見から、11q13.5リスク座位と免疫性疾患との関連の機序を説明するための基盤が示され、また、GARPがそうした疾患治療の有望な標的であることが明らかになった。

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