Article

ナノスケール材料:二次元ファンデルワールスヘテロ構造アレイの一般的合成

Nature 579, 7799 doi: 10.1038/s41586-020-2098-y

二次元ファンデルワールスヘテロ構造(vdWH)に、大きな関心が集まってきている。しかし、これまで報告されているvdWHの大半は、根気のいるマイクロメカニカル剥離と手作業による再積層工程によって作製されており、こうした方法は概念実証実験や基礎研究には汎用的だが、実用技術へ拡張できないことは明白である。本論文では、金属性遷移金属ジカルコゲニド(m-TMD)と半導体TMD(s-TMD)の間に二次元vdWHアレイを合成する一般的な戦略について報告する。我々は、単層あるいは2層のs-TMD上に核生成部位を選択的にパターン形成することで、あらかじめ指定した空間位置において、周期配列を指定できるとともに横寸法を調整できる、多様なm-TMDの核生成と成長を正確に制御し、VSe2/WSe2、NiTe2/WSe2、CoTe2/WSe2、NbTe2/WSe2、 VS2/WSe2、VSe2/MoS2、 VSe2/WS2を含む一連のvdWHアレイを作製した。走査型透過電子顕微鏡による系統的な研究によって、モアレ超格子を幅広く調整できるほぼ理想的なvdW界面が明らかになった。さらに我々は、原子レベルで清浄なvdW界面において、m-TMDが下層のWSe2に対して優れたデバイス性能と歩留まりの信頼性の高い合成vdWコンタクトとして機能し、2層WSe2トランジスターでマイクロメートル当たり最大900 μAという高いオン電流密度を生じることを示す。多様な二次元vdWHアレイを合成するこの一般的な手法から、エキゾチックな物理を調べる汎用的な材料プラットフォームが得られ、高性能デバイスへのスケーラブルな経路が期待される。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度