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植物科学:質量分析に基づくシロイヌナズナのプロテオームの概要

Nature 579, 7799 doi: 10.1038/s41586-020-2094-2

植物は生命に不可欠な存在であり、また固有の分子的性質・能力を備えた極めて多様な生物群である。今回我々は、モデル植物であるシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)の30の組織について、トランスクリプトーム、プロテオーム、リン酸化プロテオームの定量的アトラスを作製した。この解析により、どのくらいの遺伝子がタンパク質として存在し(1万8000以上)、それらがどの組織で発現されており、そのおおよその量はどのくらいか(ダイナミックレンジは6桁以上)、そしてどの程度がリン酸化されているか(リン酸化部位4万3000以上)といった疑問に対して初めて答えが得られた。我々は、このデータがどのように利用され得るかについて、いくつかの例を示す。例えば、短いオープンリーディングフレームから翻訳されるタンパク質の発見や、タンパク質産生の調節に関わる配列モチーフの解明、組織特異的なタンパク質複合体やリン酸化を介したシグナル伝達事象の特定などである。植物研究のコミュニティーに向けたこの情報資源へのインタラクティブアクセスは、データベースのProteomicsDBとATHENAにより提供されており、シロイヌナズナのタンパク質とそれらの修飾、そして相互作用を探索し、特徴付けるための強力なバイオインフォマティクスツール群が含まれている。

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