Article

生態学:集約農業は鳥類の群集組成に長期的な変化を引き起こす

Nature 579, 7799 doi: 10.1038/s41586-020-2090-6

多くの地域で保護区の範囲が縮小していることを考慮すると、農業活動は、生物多様性喪失の最大の原因であると同時に、保全のための最大の機会でもある。最近の研究では、農業景観が短期的に支えることのできる生物多様性のレベルが、多くのタクソンおよびバイオームにわたって高いことが報告されている。しかし、異なる種類の農業活動が生態群集に与える長期的影響についてはほとんど知られていない。今回我々は、コスタリカの4地域で18年間にわたり、集約農業環境、多角農業環境、自然林環境をそれぞれ生息地とする鳥類の群集の変化を調べた。その結果、集約農業環境および多角農業環境を生息地とする鳥類群集の両方で長期にわたる定向的な変化が明らかになったが、そうした変化は集約農業環境でより顕著で、固有種と国際自然保護連合(IUCN)のレッドリスト掲載種の数が経時的に減少していた。主要なギルドは、病害虫防除、花粉媒介、種子散布に関与するものを含め、全てが影響を受けていた。集約農業環境を生息地とする鳥類群集は気候変動に対してより高い感受性を示すことが証明され、こうした環境では、より高温でより乾燥した期間が群集組成のより大きな変化と関連していた。以上の知見は、自然保護区以外では、多角農業が生物多様性の長期的な喪失を緩和する上で役立つ可能性を示している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度